半熟卵×12

半熟卵×12


    ・概要
     前回、前々回を踏まえた上で、せっかくだから半熟卵を1ダース頼んでみよう。
     面白そうだし。

    ・必要経費
     1000円
     
    ・用意するもの 
     心構え
     空腹で屈強な胃袋

    ・必要人数
     一人(今回は3人が見学のためついてきました)

    ・書いた人
     志(し)



    23時過ぎ、4人で入店します。
    深夜なのでお客さんはいません。
    店員さんも店の奥にひっこんでます。
    席につくと、店員さんがお茶を持って注文をとりにきました。
    店員のおばちゃんが私に注文を聞きます。
    「牛丼と、半熟卵を1ダースください」
    「え? 牛丼と卵を1つですか?」
    「いえ、1ダースください」
    「1ダース?」
    「はい12個で」
    「え、冗談ですよね?」
    おばちゃん、他の3人に笑いながら振りますが、全員苦笑いです。
    「いえ、本当に」
    おばちゃん、感嘆とした声で聞いてきます。
    「本当によろしいんですか?」
    「はい」
    おばちゃん、奥に引っ込ました。
    しばしの静寂が店内に広がります。
    嵐の前の静けさとは、きっとこんな感じでしょう。
    「牛丼お待たせいたしましたー」
    注文した牛丼が出てきました。
    私は半熟卵を乗せなければいけないので、牛丼に手をつけないで待ちます。
    また、しばし待ちます。
    おばちゃん、奥から出てきました。その手には大量の卵。
    隣に他の男性店員もついてきています。
    業務用の、ダンボールに入っている卵を持ったおばちゃんが聞いてきました。
    「あの、1つのダンボールに90個入っていまして、1つのシートに30個入っているんですよ」
    「はい」
    「それで、1ダースですと、それを開けてしまうので、一応確認をとったのですけれど」
    「いやいや、1ダースで12個ですから」
    12個分の卵を指で示すと、どうやらおばちゃんも理解できたようです。
    「あ、スーパーで売ってる」
    「ワンパックと同じです」
    (ワンパックだと10個です。私も動転してました)
    おばちゃん、何を勘違いしていたのか、どうやら30個の卵をだそうとしていたようです。
    そりゃ驚きますわ。
    おばちゃん、再び奥に引っ込みます。
    男性店員は確認の為だけにいたらしいです。怒られるかと思ったからひと安心。
    しばし待ちます。
    おばちゃん再々登場。
    「お待たせいたしました、お先に半熟卵6つ失礼します」


    とりあえず6つ、半熟卵が出てきました。

    それから少しして、もう6つの半熟卵が出てきます。



    「お待たせいたしました、これで・・・9、10、11、12個ありますね」
    「はい、ありがとうございます」
    全部揃ったのでとりあえず牛丼の上に乗せます。
    乗りません。
    半熟卵になっている分、生卵よりボリュームがあるようです。
    白身をすすってボリュームを減らす作戦が出来ません。
    仕方ないので下のご飯を食べて、スペースを作ってから卵を再度 乗せます。


    乗りました。

    もはや原型が牛丼だとは思えませんが、いつものことなので あえて無視します。
    なんというか卵。
    どこ食っても卵。
    黄色い黄色い卵。
    辛くなりそうなので、先に水を頼んでおきましょう。
    「すいません、お水もらえますか」
    「はい、お待ちください」
    おばちゃん水をもって参上。
    卵を乗せている私を見ておばちゃんが一言。
    「あー、そう言う風に食べるのねー」
    「ええ」
    感心してるんだか驚いてるんだか。
    「本当に卵が好きなのねー」
    「はあ」
    すいません、今すぐ嫌いになりそうです。
    おばちゃん、言うだけ言って去りました。
    食ってんだか吸ってんだか分からないような食い方で食べます。
    すする。すする。食べる。すする。食べる。すする。すする。
    最後のほう、きつくなってきましたが、根性で完食。
    口の中が卵。内臓から口まで卵。
    気分が悪いのを水を飲んでごまかします。
    しばらく休憩。
    その間に店に入ってきた人たちがこちらを見ていたような気がしますが、
    それどころではないので気づかないことにします。
    休憩したので、お会計。
    「牛丼と半熟卵が12個で、ちょうど1000円になります」
    「はい」
    あらかじめ計算していたので、1000円を出します。
    「ありがとうございましたー」
    「はい、お騒がせしてスイマセンでした」
    「いえ、またお越しください」
    絶対に顔を覚えられたなと思いつつ、もう絶対に卵はやらないと固く誓って帰路につきました。


    結果
    吉野家で半熟玉子を12つ注文すると店員はパニックに陥るが、ちゃんと対応してくれる。
    牛丼に玉子を12つ乗せると「どんぶりに入った奇妙な物体」になる。
    かなり注目を浴びる。
    2週間ほど、卵を見るだけで気持ち悪くなる。



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